成28年度の「国民医療費」は42兆円余りと、C型肝炎の治療薬の価格が下がったことなどから
前の年度よりわずかに減りましたが、4年連続で40兆円を上回る高い水準となっています。

「国民医療費」は医療機関でけがや病気を治療するのにかかった費用の推計で、健康保険が
適用されない診療などは含まれません。

平成27年度まで9年連続で過去最高を更新していましたが、厚生労働省のまとめによりますと、
平成28年度は42兆1381億円と、前の年度に比べて2263億円、率にして0.5%とわずかに
減りました。

厚生労働省は薬価の改定でC型肝炎の治療薬の価格が下がったことが、医療費がわずかに
減った主な要因としていますが、全体的には増加傾向で、平成25年度以降、4年連続で
40兆円を上回る高い水準となっています。

1人当たりの国民医療費を年代別にみると、0歳から14歳が15万9800円、15歳から44歳が
12万400円、45歳から64歳が27万9800円、65歳以上が72万7300円となっています。

厚生労働省は「高齢化の進展や医療技術の高度化により医療費は増加傾向にあるが、
予防医療の充実などに取り組むことで抑制していきたい」としています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180921/k10011639431000.html