真夏の猛烈な部活。日本ならではの風景だが、命を落とすとさえ警告される酷暑の下では、 もはや風物詩だなどと
愛でていられない。さりとてやめられないのは、朝日新聞主催の高校野球が炎天下で行われているから。全国父兄の怨嗟の声に、朝日はどう応えるのか。
アメリカの高校の部活動について在米ジャーナリストに聞くと、
「真夏にトーナメント形式の試合なんてありえません。どの競技もリーグ戦で、全米ナンバーワンを決める大会もない。それに、夏はサッカーに水泳や水球、
冬はバスケットボールやスキー、春は野球に陸上、テニスというように、季節ごとに種目が分かれ、日本のように年中同じ競技にだけ打ち込むことなどありえない」
 日本でも工夫のしようがあるはずだが、高校や中学の部活動の現場は思考停止状態のようだ。全国高等学校体育連盟は、夏季大会の日程には規定があるため、
インターハイの開催時期を移すことはできない、という。
 長年、神奈川県の私立高校で、陸上部やハンドボール部の顧問を務めてきた教諭によれば、
「インターハイが真夏に行われる以上、暑くても部活をやらなきゃ、というのはあります。でも、それ以上の重荷は、全国高校野球選手権大会の存在です。
野球部が真夏に頑張っている以上、ほかの部活が手を抜くわけにはいかない。そういう有形、無形の圧力が方々からかかるのです」
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/09160801/?all=1