東京都などは25日朝、自動運転タクシーサービスの実証実験が都心で27日から始まるのに先立ち、
メディア向けの試乗会を行った。実証実験はタクシー大手の日の丸交通とベンチャー企業の
ZMPが手掛けたもので、乗客を乗せた自動運転タクシーが公道で営業走行するのは世界初。
都は自動運転技術の実用化を支援するため、1000万円を両社に補助する。

 試乗では、ミニバンタイプの車両が実験区間の一部を走行。大手町(千代田区)を出発し、
車線変更や右左折を自動で行いながら、中央官庁が立ち並ぶ霞が関や国会議事堂前、
皇居外苑など同区内を30分程度で周回した。

 自動運転システムを搭載した車両はZMPが開発。緊急時に対応するため、運転席には
日の丸交通の運転手、助手席にはシステムを管理するオペレーターが座り、後部5座席が
乗客用となる。9月8日までの実験期間は、大手町から六本木ヒルズ(港区)の区間を
片道1500円で走行する予定。

 外国人観光客の増加や猛暑の影響で、タクシー需要は増えつつあり、運転手の人手不足が
深刻になっている。試乗に立ち会った日の丸交通の富田和孝社長は「2020年にはタクシーの
無人化を目指しており、可能となるよう国に法整備を求めたい」と述べた。(2018/08/25-08:18)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018082500149&;g=soc