宜野湾市内のアパートで15日、同居する介護士の母親=当時59歳=の胸などを刃物のようなもので刺して殺害したとして、鉄筋工の息子(19)が殺人容疑で逮捕された事件で、息子が殺害動機について「分からない」と供述していることが16日、捜査関係者への取材で分かった。
アパートを訪れた娘が部屋に入ろうとした際、玄関のドアチェーンが掛けられていたことも分かった。
県警は息子が母親を殺害後、ベランダから逃走した可能性が高いとみている。

事件は15日に発生。アパートを訪れた娘が、母親が胸から血を流してベッドの上で倒れているのを見つけて110番通報した。

県警は他の関係者からも事情を聴くなどして、トラブルの有無など動機についての裏付け捜査を慎重に進める。
16日に遺体の司法解剖を実施。脇にも刺し傷が及んでいたといい、死因などを調べている。

事件から一夜明けた16日、息子を知るアパートの住民からは驚きの声が上がった。

近くの部屋に住む女性は「数年前に息子とあいさつを交わしたが、普通の子だった」と振り返る。
「(事件前後に)物音などはなかったし、警察が来た時は何が起きたか分からなかった。何でこんな事件が起きたのか」と心配そうに話した。

現場の部屋と同じ階に住む別の女性は「おとなしそうな息子さんだった」と印象を語り、逮捕されたことに驚いた様子。
男性は「アパート住民の近所付き合いはあまりなく、事件が起きていたとは全然分からなかった」と言葉少なだった。

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/299945