NHKニュース(リンク先に動画あり)
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戦没者遺骨 “日本人の遺骨なし” 鑑定結果を公表せず 厚労省

太平洋戦争で戦死した日本兵の遺骨としてフィリピンで収集され、現地に保管
されていた遺骨について、厚生労働省から7年前にDNA鑑定を委託された2
人の専門家が「日本人と見られる遺骨は1つもなかった」とする鑑定結果をま
とめていたことがNHKの取材でわかりました。

この鑑定をした専門家の1人は「多くのフィリピン人の遺骨が日本兵のものと
して帰還した可能性がある」と指摘していますが、厚生労働省はこの鑑定結果
を現在まで公表していません。
フィリピンで戦死した日本兵の遺骨収集事業について、厚生労働省は平成21年
度以降、日本のNPO法人に委託して進めていましたが、遺骨の中にフィリピ
ン人のものが混入している疑いが指摘され、平成22年に中断されました。

厚生労働省は現地で保管されていた合わせて311の遺骨を3つに分けて、3人
の専門家にDNA鑑定を委託し、平成23年10月、このうち1人が行った鑑定
結果を基に「フィリピン人と見られる遺骨が半数近く混入していたが、日本人
と見られる遺骨も含まれていた」などとする検証報告書を公表しました。

しかし、報告書の公表後、残りの2人の専門家が「判別できた遺骨のほとんど
がフィリピン人と見られ、日本人と見られるものは1つもなかった」とする鑑
定結果をまとめていたことがNHKの取材でわかりました。

NHKが入手した鑑定結果によりますと、専門家の1人は、鑑定した71の遺骨
のうちタイプが判別できた遺骨のほとんどがフィリピン人と見られ、日本人と
見られるものは1つもなかったとしているほか、もう1人の専門家も110の遺
骨のうち日本人と見られるものは1つもなかったとしています。

厚生労働省は、ことし5月にフィリピンでの遺骨収集事業を8年ぶりに再開す
ると発表しましたが、2人の鑑定結果は現在まで公表せず、同じNPOが収集
しすでに日本に帰還している遺骨については、現地の証明書が発行されている
ことなどを理由に、「フィリピン人のものが混入している事実は認められない」
と説明していました。【ものすごく長い記事なので以下はリンク先で】
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180816/k10011579741000.html