世界の異常高温「2022年まで続く」、最新予測研究
2018年8月15日 15:32

【8月15日 AFP】人為的な地球温暖化と自然要因による地球表面温度の上昇の相乗作用により、
今後5年間は異常な高気温が続くとの予測を示した研究論文が14日、発表された。

英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に
掲載された論文によると、気候変動といわゆる自然変動のダブルパンチは、
海洋表層水での「異常な温暖化現象」の発生確率を2倍以上に高め、
ハリケーンや台風の危険な温床を形成するという。

論文の主執筆者で、仏ブレスト大学(University of Brest)の気象学者
フロリアン・セベレック(Florian Sevellec)氏は、AFPの取材に
「この温暖期は、長期にわたる気候変動を助長している」と指摘し、
「この温暖期は少なくとも5年間は続くと予想される」と続けた。

(中略)

セベレック氏と研究チームは異なる角度からこの問題に取り組んだ。

第1に、大半の気象学者にとっては気候変動の特徴的パターンを見えにくくする
「ノイズ」である自然変動に着目したこと。第2に、最も長期的な予測をもたらす
包括的な気候モデルではなく、簡素化した統計的手法を用いたことだ。

「今回の研究では、気候における経年の(短期的な)自然変動を予測するための
システムを開発した」と、セベレック氏は説明する。
その結果、「2018〜2022年の期間については、平年値からの差(偏差)が
人為的温暖化の影響と同等であることを発見した」という。すなわち、
自然温暖化は今後5年間で人為的気候変動とほぼ同程度の影響を及ぼすということだ。

海の熱波など、海の「温暖化現象」の発生確率は150%増加すると予測されている。

http://www.afpbb.com/articles/-/3186119