台湾総統、米国で異例の談話発表=報道規制解除の厚遇
 中南米歴訪に出発した台湾の蔡英文総統は、経由地である米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外の
レーガン大統領図書館を現地時間の13日、訪問した。
 蔡総統は図書館で同行記者団に談話を発表し、レーガン氏が在任中、台湾への武器供与に終了期日
を設けないなどと確認したことに触れ、「台米関係の数十年来の発展は、レーガン大統領の貢献があって
こそだ」と強調した。
 台湾総統が米本土の公開の場で談話を出すのは異例。米国は台湾総統が米国領土を経由する際、
中国への配慮などから台湾メディアの同行取材を厳しく規制してきたが、今回は原則許可した。米中貿易
摩擦が激化する中、米国は蔡総統を厚遇した格好だ。
 蔡総統は図書館訪問に先立つ12日も、ロス市内にある台湾政府機関の実質的な出張所を台湾総統と
して初めて視察した。台湾系移民約1200人による同日夜の夕食会で、ロイス下院外交委員長ら米要人と
同席した。
 蔡総統が外遊途上に米国を経由するのは、米台高官の相互訪問を促進する台湾旅行法が3月に米国で
成立して以来、初めて。蔡総統は同法により首都ワシントンに立ち寄ることもできるようになったが、今回は
往路はロス、復路はテキサス州ヒューストンを選んだ。
 蔡総統としては、米国との良好な関係をアピールする一方、旅行法に猛反発した中国をいたずらに刺激
することも避けた格好だが、中国側がなお反発する可能性もある。
 蔡総統は13日午後、外遊の目的地である南米パラグアイと中米ベリーズに向けて米国を出国した。 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180814-00000116-jij-cn