三つ子の父・少年サッカー監督・ソフト審判…墜落犠牲者
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群馬県の防災ヘリコプター「はるな」が同県中之条町の山林に墜落した事故で、死亡した9人全員の身元が確認された。県警は13日、このうち吾妻広域消防本部の5人は全身を強く打ったことによる外傷性ショック死だったと発表した。
【写真】水出陽介さん=知人提供
■噴火現場でも救助活動
同本部の田村研さん(47)=群馬県中之条町=は今年1月に噴火した草津白根山(同県草津町)で、救助活動に従事した。県内から現地に集まった消防隊員のまとめ役。ともに現地入りした草津町消防団長の早川信之さん(56)は「常に周りが見えていた人。大切な仲間を失った」と悔やむ。
5月、田村さんは県内の消防団長に当時の活動について講演した。消防や自衛隊などがスノーモービルや雪上車を操り、吹雪の中で避難路を作っていく様子などを紹介。終了後の食事会で「関わった人たちがみな連携がとれていたことが、何よりよかった」と繰り返し語っていたという。
救急救命士の資格を持ち、地元では危篤状態になった高齢者の救命活動にあたっていた。近所の男性(78)は「休日でも夜でも火災があれば自宅から駆けつけていた」と話す。
中学生になる三つ子の父。休日にはよく千葉県のディズニーランドに子どもたちを連れて行った。男性は「いいお父さんだった。地域のために尽力してくれた人が亡くなり、本当に残念」と悼んだ。(小寺陽一郎)