ホライゾン航空の従業員が双発機を盗み、米ワシントン州のピュージェット湾上空を飛行した後に墜落し死亡した事件で、
犯人はフライト・シミュレーターなど「ビデオゲーム」で操縦を学んだと述べていた。
また航空管制官に対し、当初から着陸する意図はないとの発言もしていた。

犯行におよんだリチャード・ラッセル容疑者(29)は、操縦が難しい機体で曲技飛行を披露したが、捜査当局は航空管制官とのやりとりからこの事件の背景を調べている。

ラッセル容疑者がシアトル・タコマ国際空港から双発機を盗んだのは10日夜。
ホライゾン航空は同容疑者がパイロット免許を持っていなかったと述べている。
航空管制官は双発機に着陸するよう促したが、ラッセル容疑者はフライト・シミュレーターを使っての操縦経験はあると繰り返し回答していた。
これらソフトウエアは一般向けに販売され、通常の家庭用コンピューターで使用することができる。

航空管制官と双発機の間で行われた通信の非公式記録によれば、ラッセル容疑者は地上からの指導が必要だとする発言に対し、
「そこまで支援は必要ない。過去にいくつかビデオゲームで遊んだことがある」と応じていた。

また「着陸装置の出し方も分かっている」とも述べたが、「着陸させる予定は本当はなかった」と続けていた。

https://jp.wsj.com/articles/SB10932311186379994373904584405800495174992