内戦が続くイエメン北部のサアダで9日、遠足の子どもたちを乗せたバスがサウジアラビア率いる有志連合の
空爆に遭い、15歳以下の子ども数十人を含む50人が死亡、77人が負傷した。
反体制派「フーシ」の掌握する政権の保健省が明らかにした。

同省によると、子どもたちを乗せたバスは、この日の遠足で最初に訪れた市場で空爆に遭った。
現地の医師は、空爆された際、ほとんどの子どもはバスの車内にいたと話している。

赤十字国際委員会が支援するサアダの病院では、15歳以下の子どもを中心とする29人の死亡を確認。
負傷者は子ども30人を含む40人を受け入れている。病院にはこの日朝から、死傷者が次々に運び込まれているという。

フーシ系の放送局は、子どもの遺体と思われる映像を放映した。
CNNではこうした映像の信憑(しんぴょう)性については確認できていない。
手足を失ったり、1つのベッドに数人が寝かされたり、血まみれの姿で泣き叫びながら手当てを受けたりする子どもたちの姿も映し出された。

空爆直後の現場を映したと思われる映像では、子ども数人の遺体が吹き飛ばされたバスの下敷きになっていた。
意識を取り戻したように見える男の子数人は顔から血を流し、手足は焼け焦げていた。

目撃者らはCNNの取材に対し、近隣地区からも爆撃音が聞こえたと話している。

一方、サウジ率いる有志連合の広報は、今回のミサイル攻撃について「正規のターゲット」を狙ったと強調、「あのバスに子どもはいなかった」と主張した。

https://www.cnn.co.jp/world/35123850.html