省庁の幹部人事を掌握し、霞が関ににらみを利かせる手法には強権的だという指摘もあるが。
「基本的に政府が何をするかということを私ども明確に打ち出している。ですから、それに向かって動いてくれる人というのは評価する。
だけど従来型の『今までこうだったからこうだ』とか、そういう人はダメだと思う。意外に『今までの路線が正しい』みたいなのがいますよ。
そういう人は評価しない。それは明快だ」
今国会では、政治への忖度が問題となったが、望ましい政と官のあり方をどう考えるのか。
「基本的に方向性は政治が決める。方向性に基づいて官には、まさに明治から培ってきたいろんな仕組みなどを蓄積しているから、
そこをうまく活用したら非常にうまくいくと思う。ただ壁を破るのは政治だ」
決められない政治に批判がある中で、政権交代を成し遂げ、決める政治を標榜してきたが、今、強引だという批判がある。
そういう世論の変化をどう受け止めるか。
「今、進めていること、そんなに早いとは思っていない。今まで10年も20年も議論して先送りしてきたものを今、やっているということだ。
特定秘密保護法も絶対に必要だったし、平和安全法制、これだって必要だったし、それとテロ等準備罪、これは10年以上前から
言われてきているヤツですから」
「例えば特定秘密保護法は『オスプレイをスマホで撮って送ったら逮捕される』とか言われていた。
平和安全法制がないと、本当に北朝鮮のミサイルには、アメリカの協力が得ることができたか。それは難しかったと思う。
ですから私どもとすれば、掲げたことを1つ1つ成立させていきたい。しかし、それが強引だと思われているということであれば、
そこは色々な意見によく耳を傾けていくことですよね。ただ国会で成立しないとダメなわけですから、民主的に手続きをとってやるわけですから。
そういう意味で、やはりマスコミ対策も必要なんですかね。なかなか難しいですけど」
長官が総理を目指すべきだという声もあるが。
「それはない。自分のことを1番よく知っていますから。政治はいろんな人の組み合わせでできていくと思う」
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/6826.html