アメリカのライトハイザー通商代表は、議会上院の公聴会で、日本には、アメリカ産の牛肉の輸入に対して不公正な
貿易障壁があるとして、農産物の市場開放を求めたうえで、日米の閣僚による新たな貿易・投資の協議を今後1か月以内に始める考えを示しました。
アメリカのライトハイザー通商代表は26日、議会上院の公聴会に出席し、通商政策について証言しました。

この中で、ライトハイザー通商代表は、日本との貿易について「アメリカは日本に対して慢性的に貿易赤字を抱えている。日本には、多くの分野で
アメリカの輸出品に対する不公正な貿易障壁がある。その1つは牛肉だろう」と述べ、日本に対して農産物の市場開放を求める考えを示しました。

そのうえでライトハイザー通商代表は、日本の茂木経済再生担当大臣との間で、新たな貿易・投資の協議を今後1か月以内に始めるとして、
日米2国間のFTA=自由貿易協定の交渉入りに改めて強い意欲を示しました。

通商政策の関係者の間ではトランプ政権は、EU=ヨーロッパ連合との貿易摩擦の激化をひとまず回避したことで、次は、日本に対して貿易赤字の
削減に向けて自動車や農作物の市場開放に応じるよう要求を強めるのではないかという見方が出ています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180727/k10011550961000.html