2019年卒学生の就職活動もいよいよ終盤。学生優位の売り手市場だけに、就活生にとっての最後の関門は、内定を取った複数の企業から就職先を選ぶこと。
そして、その他の内定を断ることかもしれない。就活にどう幕を引くか。今回は、就活を問題なく終えるための「就活の終活」について探った。

 早稲田大学法学部4年の男子学生Aさんは、今年の就活で7社から内定を得た。メーカーや商社などいずれも就職人気ランキングに名を連ねる有名企業ばかり。
このうち志望度が高いメーカー2社に絞ったが、どちらを選ぶべきか、5月半ばに内定をもらった後、3週間かけて悩んだ。

 Aさんは海外でインターンシップに参加するなどグローバル志向が強い。入社後のキャリア形成について両企業に相談したところ、それぞれ懇切丁寧に説明してくれた。
結局そのうちの1社に決めたが、断った企業に対しても「何度も相談の時間を作ってくれた。自分が求められている感じが伝わり、断るのが心苦しかった」ほどだった。

 学生にとっては将来に関わる一大事。迷うのは当たり前だが、企業も身構えている。

 「学生から内定辞退の連絡が来るんじゃないかと毎日ドキドキしている」。金融大手の採用担当者はこう不安げに漏らす。
19年卒の採用活動はほぼ終了。採用計画数に達したが「10月の内定式に学生がちゃんと来てくれるのか」と悩みは尽きない。

(略)

 就職情報大手のリクルートキャリア(東京・千代田)によると、内定を得た企業数は7月1日時点で学生1人当たり平均2.39社。2社以上の内定を得た学生が63%、そのうち3社以上の学生が36%に達した。

 言い換えるなら、それだけ多くの学生が内定辞退に直面している。当たり前だが、最終的に入社するのは1社だけだ。内定を複数もらってホッとしたり、舞い上がったりする気持ちもあるだろう。
気を緩めることなく、入社する企業を決めて、不要な内定はしかるべき手順で辞退する。そうしてスマートに就活を終えることが、新社会人への第一歩となる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33317770T20C18A7XS5000/

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