ベルギーのフィリップ国王の弟、ロラン王子(54)は、政府が自身への1年間の手当を15%、4万6千ユーロ(約600万円)削減すると決定したのを不服として、政府に対し減額取り消しを求め提訴することを決めた。
王子の弁護士が声明を発表し、ベルガ通信が20日伝えた。王族が自国政府を提訴するのは異例。
王子は昨年7月、ブリュッセルの中国大使館で開かれた中国人民解放軍創設90年を祝う行事に、政府の承認なしで軍服姿で出席。
中国大使らと撮った写真をツイッターに載せた。ベルギー政府は、無断出席は王族の義務違反だとして、議会の承認を得て手当削減を決めた。
声明は提訴について「法的、制度的な問題を慎重に検討した」上で判断したとしている。報道によると、減額前の手当は年約30万7千ユーロだった。
王子は過去にも政府の承認なしに、リビアの最高指導者だった故カダフィ大佐の息子とビジネスを計画したり、ベルギー旧植民地のコンゴ(旧ザイール)へ旅行したりするなど奔放な言動で知られる。(共同)
http://www.sankei.com/world/news/180721/wor1807210010-n1.html
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