韓国の釜山では、空前の対馬旅行ブームである。

2017年に対馬を訪れた韓国人旅行者はおよそ36万人にのぼる。人口約3万1千人の対馬市に、平均で1日約1000人、多い日には3000人ほどの韓国人が押し寄せているのだ。

空前の好景気!対馬の今は

対馬と釜山との距離は49.5キロメートル。釜山を出港した高速船は、70分後に対馬北部の比田勝(ひたかつ)港に入港する。
ターミナルの手狭なフロアは、たちまち韓国人客で行列となる。

乗船賃は、日本のJR九州が運航する高速船「ビートル」の定価で8000円。釜山では、往復3000円ほどのチケットが売られているという。
JR九州以外に韓国企業3社が航路を開設し、シーズンには1日延べ10隻が満席の韓国人観光客を運ぶ。釜山市民にとっては、最も身近な海外旅行なのである。

昨年、日本を訪れた韓国人は約714万人。単純計算をすると、韓国国民の7人に1人は、日本を訪れたことになる。
韓国の一部の勢力は、従軍慰安婦問題、竹島問題などを作為的に取り上げ、反日感情を政治の道具として利用しているようだが、多くの国民、特に若い世代の日本に対する憧憬が広まっているようだ。

その最も顕著な例が対馬である。
イマドキの韓国人客、お目当ては?

数年前までの対馬を訪れる韓国人旅行者は、団体旅行が主流で、騒々しく、マナーの悪さから住民は辟易としていた。
また、観光バス、食事・宿泊施設などに韓国系の旅行会社が関与し、地元にはあまり経済効果が無いとされていた。
筆者自身、5年前に対馬の旅行者の調査を行った際、韓国人旅行者の傍弱無人の振る舞いに憤りを感じた。

しかし、今年6月に行った調査ではどうも様子が違った。

まず、来訪客の年齢が若く20歳代から30歳代が主流である。
服装も原色系から淡色あるいはモノトーン系に変わり、日本人と見極めがつかない人も多い。そして、個人旅行者が急速に増加している。比田勝のレンタカー会社では、多いには130台が貸し出される。

未だにマナーを守れない韓国人も相当数いるが、若者の行動は日本人とあまり変わらない。島を訪れる目的も「山歩き」「釣り」といった自然探訪から、「買い物」「食事」という日常行動へと移っている。

さらに宿坊に泊まり、静かに日本文化を堪能する若者も増えている。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180704-00010002-fnnprimev-soci&;p=1