<国士舘高訴訟>暴行受け退学…国士舘に慰謝料支払い命令
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180628-00000080-mai-soci
毎日新聞

 ◇地裁立川支部「サッカー部で暴行常態化」と学校側の過失認定
国士舘高校(東京都世田谷区)のサッカー部で上級生の集団暴行を受けて退学したとして、
元部員の男性(21)と両親が学校法人国士舘などに損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁立川支部は28日、
国士舘に慰謝料など33万円を支払うよう命じた。見米正裁判長は「サッカー部では暴行が常態化しており、
教職員は容易に認識できたのに防止しなかった」と学校側の過失を認定した。

判決によると、男性はスポーツ推薦で入学した直後の2013年5月、練習後に上級生たちに呼び出され、
うち2人から殴る蹴るの暴行を受けた。同12月には退学を余儀なくされた。
同部は01〜03年度、全国高校サッカー選手権大会に出場した強豪校。05年に部員間の暴行傷害事件が発覚し、
学校側は監督の連絡先を部員らに公開するなどの対策を取った。しかし、判決は「部員への聞き取り調査や
指導者らによる見回りを実施することで、暴行を把握することは十分に可能だった」と指摘し、
学校側の対策は不十分だったとした。

加害者の上級生2人は今年3月、解決金の支払いで男性と和解している。
記者会見した男性の父親(62)は「完全に満足ではないが、学校側の責任が認められ、ほっとしている」と話した
。国士舘は「判決文が届いておらずコメントできない」とした