東京・目黒区で5歳の女の子が虐待を受けて死亡した事件で、通報した人物から話を聞くことができました。

2018年3月、両親から虐待を受け死亡した船戸結愛ちゃん(5)。
この事件を受け、27日、東京・目黒区のお寺で慰霊式が営まれた。

虐待現場となった東京・目黒区のアパートに供えられたおもちゃやぬいぐるみを、捜査にあたった警視庁碑文谷署からの依頼で、供養することになった。

供えられていた手紙には、「天使の結愛ちゃん 助けてあげられなくてごめんね。生まれ変わって幸せに...」などとあった。

この事件をめぐり、東京地検は27日、義理の父親の船戸雄大容疑者(33)と母親の優里容疑者(25)を保護責任者遺棄致死の罪で起訴した。

命を落とす前、5歳の結愛ちゃんが、覚えたてのひらがなで残していたメモ。

虐待は、東京に引っ越す前に暮らしていた香川県で始まっていた。
わたしたちは、当時の様子を耳にしていた住民に話を聞くことができた。

通報した近所の人は、「お風呂場から、バシャバシャ聞こえて、結愛ちゃんとお母さんのキーキーした声が聞こえてきて」、
「顔を(水に)つけるような練習かなんかをしていて、ちょっと激しめだったので、結愛ちゃんが『やめて〜』って言っていて」、
「心配だったので、児童相談所にプールの時期でもないのでって(言った)」などと話した。

この時、優里被告が「プールの練習」と称して、結愛ちゃんの顔を無理やり水につけていたという。

尋常ではない空気を察知した女性は、児童相談所に通報。
しかし、その後も虐待は続き、2016年12月、一家団らんのはずのクリスマスの日。

通報した近所の人は、「その時は、ピンクの薄いパジャマの上下で、靴は履いてなくて、はだしだったんです」、「ご飯を食べてないって言って」などと話した。

厳しい寒さの中、家の外に放り出されていたという結愛ちゃん。
通報した近所の人は、「『おうちに帰る?』と聞いたんですけど、『帰りたくない』ってハッキリ言われたので。めったにしゃべらない子が『帰りたくない』ってハッキリ言ったし」と語った。

まぶたの上や唇にけがをしていたことから、この時、児相は結愛ちゃんを一時保護した。

船戸雄大被告と優里被告は、2016年春に結婚。
結愛ちゃんは、優里被告の連れ子だった。

2017年3月にも再び外に放置され、2度目の一時保護。
雄大被告は、傷害の容疑で2回書類送検されたが、いずれも不起訴処分となった。

不安を残したまま東京に向かった一家。
守るべき命を守ることはできなかった。https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180627-00395163-fnn-soci