トルシエが語るポーランド戦展望。「川島を外すメリットを感じない」

「とても驚いた」というのが、フィリップ・トルシエの第一声だった。
 日本対セネガル戦の直後、監督記者会見の後に電話をしたときのことである。
 彼の驚きは、恐らく試合を見ていたほとんどの人たちの驚きでもあっただろう。
結果こそ2対2の引き分けだったが、それほどまでにこの試合の日本は素晴らし
かったからだ。
 それではトルシエは、セネガル戦に何を見たのか。忌憚なき言葉でトルシエが
語った。(略)

――初戦も含め川島は安定感を欠いているとは思いませんか?

「そうだが代えることは出来ない。何故なら彼には経験があるし、日本はこの
2試合を負けてはいないからだ。彼が2回ミスを犯したのは確かだが、今日に
関してはパンチングは間違っていなかった。キャッチするよりもはじき返す
べきだった。
 コロンビアの1点目も壁の下を通り抜けた。ジャンプした壁の下だ。だから
彼ひとりの責任であるとは言えない。セネガル戦のミスについても、彼だけが
責められるべきものではない。
 しかもそのミスが結果に影響を与えたわけではなかった。何故ならセネガル
のGKも、日本の2点目に関してミスを犯したからだ。つまりどちらもサッカー
の一部と言えるわけで、川島を外すメリットが私には感じられない。彼はその
経験と実績で、チームに安定感をもたらすことができるからだ。このレベルの
大会では、しばしば経験がモノを言う」(略)
http://number.bunshun.jp/articles/-/831185