歴史的背景ゆえに中国人の中には、日本や日本人に対して好感を抱けない人も一部存在する。それゆえ日本へ旅行したり、日本製品を購入する中国人は「愛国心に欠けている」と周囲から批判を受けることも珍しくない。
今や世界中に日本アニメの熱烈なファンがいるわけだが、それは中国の若者たちも例外ではない。なかには日本人は好きではないが、日本のアニメや漫画は好きだという人もいるようだ。中国メディア快資訊は18日、
「日本人を好きになれないのに、日本人による漫画やアニメが好きという中国人がいるのはなぜか」と問いかける記事を掲載した。
中国では熱心な愛国者であっても「自分が好きなのは日本の漫画であって、日本ではない」と言い切る人もいるほか、自分の理想の相手として「日本のアニメの登場人物」を挙げる中国人もいるようだ。記事は、
こうした中国人は「決して自分を見失っているわけでも、愛国心がないわけでもない」と主張した。
さらに、現在の中国は閉鎖的であるとの見方を示し、「中国は色眼鏡を外し、民族や境界を取り除かなければ更なる進歩を遂げることはできない」とし、人の最も基本的な部分である「感情」を表現する文化の産物は、
言語の壁があっても字幕が加えられれば共感することができると指摘。また、「文化には国境は存在しないため、日本人による漫画やアニメが好きでも問題ないのだ」と主張した。
中国では日本好きと公言するのがはばかられ、愛国心を強調しなくてはいけないことも多いと言われる。そうでなければ愛国心のない裏切り者扱いされる危険性があるためだ。日本の漫画やアニメが好きだとしても、
「文化には国境は存在しない」と言い訳をしておくことで批判されないように前もって防御しておく必要があるということなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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