[東京 15日 ロイター] - 米国で短期金利が長期金利を上回る逆イールドカーブの発生が視界に入ってきた。
米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続し、短期金利が上昇する一方で、長期金利が伸び悩んでいるためだ。
逆イールドが景気後退の兆しかどうかは議論が分かれるものの、投資家にとっては運用金利に見合わない調達金利となりつつあり、日本勢の米債投資も冷え込んでいる。
米連邦公開市場委員会(FOMC)を経た15日のアジア時間で、米2年国債と10年国債の利回り格差は36.18ベーシスポイント(bp)まで縮小した。
長短スプレッドが36bp台まで低下するのは、2007年8月27日以来、10年10カ月ぶり。
当時はサブプライム問題が表面化した時期で、同月には仏BNPパリバ(BNPP.PA)が傘下の3ミューチュアル・ファンドの解約を凍結し、いわゆる「パリバショック」が発生した。
FRBは今週12─13日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で今年に入って2度目(累計では7回目)の利上げを決定。
今年はあと2回の利上げが実施される見通しであり、年末には長短金利が逆転する可能性がある。
逆イールドの発生については、米金融当局者の間でも警戒されており、前回のFOMC(5月1、2日)の議事要旨では、数人の参加者が逆イールドは
歴史的にリセッションのリスクの高まりを示してきたと指摘していたことが明らかになった。
ブラード・セントルイス地区連銀総裁は5月14日、年後半から来年初めにかけて長期債利回りが短期債より低くなる「逆イールド」が起きる可能性があるとし
「実際に逆イールドが起きれば、米経済にマイナスのシグナルを送ることになる」と警鐘を鳴らした。
一方、パウエルFRB議長は14日の会見で、利上げしているのだから、短期金利が上昇するのは当然とする一方、低迷する長期金利の理由については
「ターム・プレミアムが歴史的な低水準にあること、リスクオフの環境では米国債に人気が集まることなどさまざまな要因が考えられるが、
イールドカーブにまつわる議論はつまるところ、適切な政策とは何かという議論に収れんする」とし、明言を避けた。
以下まだまだ続くのでソースで
https://jp.reuters.com/article/us-fed-idJPKBN1JB0SP?feedType=RSS&feedName=topNews