G7
米朝会談で協力一致 非核化の要求確認

 【ケベック(カナダ)小山由宇】主要7カ国首脳会議(G7サミット)は8日夜(日本時間9日午前)、政治・外交分野の討議も行った。
北朝鮮に完全な非核化を求める方針を確認したほか、12日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談の成功に向けて、米国に協力することで一致した。
ロシアのG7サミット復帰についても議論したが結論は出なかった。

 G7首脳は「完全かつ検証可能で不可逆的な方法による非核化」を北朝鮮に求めることで合意した。G7が結束して核・ミサイルの完全な廃棄を迫る姿勢を強調する狙いがある。
北朝鮮のあらゆる大量破壊兵器と、短・中距離を含むあらゆる射程の弾道ミサイルの廃棄を実現させることが必要との認識でも一致した。

 安倍晋三首相は討議で、北朝鮮問題について「制裁解除のタイミングを見誤ってはならない」と述べ、圧力維持の必要性を強調した。
国連安全保障理事会での北朝鮮への制裁決議の完全な履行の必要性も訴えた。首相はまた、拉致問題解決への協力を求め、各国首脳は賛同した。

 首相は7日(日本時間8日)、トランプ米大統領とワシントンで会談した際、「G7では、米朝首脳会談に向かうトランプ氏を後押しする力強いメッセージを出したい」と語っていた。

https://mainichi.jp/articles/20180609/k00/00e/010/282000c