北朝鮮、「いつでも」対話する用意ある 首脳会談中止発表受け
 24日にドナルド・トランプ米大統領が米朝首脳会談の中止を表明したことを受け、北朝鮮の金桂冠
(キム・ケガン)第1外務次官は、「いつでも、どのような形であっても」米国と対話する用意があると
述べた。北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)が25日、伝えた。
 金次官は中止表明について、「極めて遺憾だ」と述べた。
 トランプ大統領は中止を決めた理由として、北朝鮮の「あからさまな敵意」を挙げていた。中止が
表明されたのは、北朝鮮が同国北東部の豊渓里(プンゲリ)にある唯一の核実験場の破棄を約束
どおり実施したと発表してから、数時間後のことだった。
 会談中止の通知はトランプ大統領から金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長にあてられた
書簡の形で発表された。
 ある米政権高官は、北朝鮮側に「深刻な誠意の欠如」があったと指摘した。高官が記者団に語った
ところによると、首脳会談の準備を進めるなかで、大統領次席補佐官を北朝鮮との協議のためシンガ
ポールに派遣したものの、北朝鮮の担当者は欠席したという。
 「北朝鮮側は姿を現さなかった。我々はただ単にすっぽかされた」
 同高官によると、トランプ大統領は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と話した後、金委員長へ
の書簡の内容を「一語一語」口頭で指示したという。
 文大統領は、会談中止の発表を受け、「非常に当惑している」とし、中止は「非常に遺憾だ」と述べた。
 国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、米国も北朝鮮も諦めてはならないと述べ、交渉には「鋼
(はがね)の神経」が必要だと忍耐を促した。
http://www.bbc.com/japanese/44248835