(CNN) 米オレゴン州の裁判所は21日、2017年に発生した大規模な山火事の発端となった10代の少年に対して、3661万8330.24ドル(約40億円)を賠償するよう指示した。
少年の弁護士は過剰な請求だと反論している。
この少年は2017年9月2日、オレゴン州のイーグル・クリークをハイキングしていた際に森の中に花火を投げ入れた。このうちの1本が山火事の原因となった。
焼失面積は4万8000エーカー(約194平方キロ)以上だった。
少年は当時15歳だった。未成年のため名前は公表されていない。
CNN系列局KOINによれば、州などから11件の申し立てが行われ、請求金額は合計で3600万ドル規模となったが、少年の弁護士はこの金額について馬鹿げていると反発している。
少年の弁護士は、過剰な罰金や「残酷で異常な罰」からの保護を定めた憲法修正第8条に反していると指摘した。
判事側は憲法違反でないと反論。少年によって引き起こされた財政的損害を超えておらず、請求額は被害と適切に比例しているとの見方を示す。
裁判所が指示した支払い額は、オレゴン州運輸省に1250万ドル、オレゴン州の消防保安官に164万3035.38ドル、ユニオン・パシフィック鉄道に104万8877.52ドルなど。
少年が全額を支払えない場合は、関連当局を通じて支払いのスケジュールを決めることもできるという。
少年は今年2月、法廷で謝罪していた。少年には、5年間の保護観察と、林野当局と一緒に1920時間の奉仕活動を行うよう判決が出ていた。

https://www.cnn.co.jp/usa/35119549.html
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