世界の終わりは、こうしてやってくるのだ。大爆発によってではなく。「ローレル」という音で。あるいはそれは「ヤニー」なのか。誰にも、決定的なことは分からない。
14日に掲示板サイト「レディット」に投稿されたこの音声クリップは世界中でシェアされ、インターネットを「ヤニー」派と「ローレル」派の真っ二つに引き裂いた。
音声クリップはツイッターでも拡散され、両派の軍勢は膨れ上がった。直近24時間で、この音声が「ヤニー」に聞こえるというツイートは31万件、「ローレル」は33万件に上っている。

「ローレル」派の筆頭は、モデルのクリスティーン・ティーゲン氏だ。
ティーゲン氏はツイッターで1000万人のフォロワーに「これは明らかにローレル。どうすればヤニーに聞こえるのか、まったく分からない」と宣言した。
きらきら輝く甲冑に身を包んで、高らかな戦いの叫びを上げるかのように。
英国の「国宝」、俳優で作家のスティーブン・フライ氏も「ローレル」派に回った。
「どうして『ヤニー』に聞こえるんだろう。僕には実にはっきり『ローレル』と聞こえる。マガーク効果のような視覚的なものでもないし……。まったく『ヤニー』には聞こえない」と書き込んだ。
(マガーク効果とは、ある音韻を発している映像と、別の音韻を組み合わせて視聴すると、第三の音韻が聞こえてくる現象。フライ氏のツイートに含まれる動画で説明されている)

これから始まるだろう戦いの最初の一撃を放ったのは、ユーチューバーのローガン・ポール氏だった。「ローレル」派に参戦し、「あと1人でもヤニーだって言ったら、分かってるな」と宣戦布告した。
しかし「ヤニー」派は誇りのある気高い軍勢だ。これほどの冒涜(ぼうとく)を見過ごすわけにはいかない。
ヤニー派の守護者は誰かいないのか、立ち上がるものはいないのかという機運が最高潮に高まった時、トロントのノーム・ケリー市会議員が登場した。
「もしローレルと聞こえるなら、耳を掃除しなさい」とケリー議員は書いた。つまりこれは明らかに、「ローレル」派への警告だ。
ローレルに聞こえるなどという連中は耳を切り落として、戦利品として自分の首にかけるぞという意味が暗に込められていたに違いない。

以下ソース
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-44149714
音声
https://www.youtube.com/watch?v=7X_WvGAhMlQ