はしかの流行が沖縄県から愛知県に「飛び火」し、感染が拡大している。発端は沖縄を訪れた台湾の観光客で、この男性がはしかと診断された3月以降、両県で確認された患者は100人を超えた。

 厚生労働省によると、台湾から訪れた30代男性は3月17日に沖縄入りし、同20日にはしかと診断された。男性は那覇市などの観光地を回っており、同じ施設の利用者らで感染が相次いだ。
 4月に入り、沖縄で感染したとみられる患者が愛知県で確認され、同県内でも患者数が増加。これまでに、沖縄県で88人、愛知県で14人がはしかと診断されており、他の都府県でも患者が発生した。
 はしかは感染力が極めて強く、10日程度の潜伏期間を経て発症する。発熱、せき、鼻水などの症状が出た後、発疹が現れる。通常は発症から7〜10日後には回復するが、合併症で肺炎や脳炎を引き起こすことがあり注意が必要だ。
 予防にはワクチン接種が有効とされ、1歳と小学校入学前の計2回、定期接種を受けることになっている。
ただ、1978年10月〜2006年3月は1回の接種だったため、免疫力が不十分な可能性があり、厚労省は接種回数を確認した上で、2回の接種を受けるよう勧めている。
 5月は大型連休で旅行する人が多いため、厚労省の担当者は「発疹などの症状が出たら、早めに医療機関に電話するなどした上で診察を受けてほしい」と話している。

はしか感染、愛知に飛び火=沖縄発端、患者100人超に−厚労省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018050300484&;g=soc