松前マグロ激減の危機 30キロ未満漁獲枠ゼロ、水産庁方針 「取る魚ない」漁業者不安
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/182033
 【松前】太平洋クロマグロ小型魚(30キロ未満)の資源管理を巡り、水産庁が24日に函館市内で来期の漁期(今
年7月〜来年6月)について漁業関係者らに説明するのを前に、町内の漁師たちの間に不安が広がっている。同庁は
来期の道内漁獲枠を実質ゼロとする方針を固めており、町内で揚がるマグロのうち30キロ未満が9割以上を占めて
いるため。町内では早くも、マグロの関連イベントの開催などを危ぶむ声が出ている。

 松前さくら漁協ははえ縄漁31隻、一本釣り漁35隻が操業しており、マグロ漁獲の大半がはえ縄漁。今期の30
キロ未満の漁獲量(昨年12月31日現在)は92・2トンで、とったマグロ全体の94・1%に上る。この漁獲量
は道内で、定置網による漁獲枠超過が問題となった南かやべ漁協(函館)の520・4トンに続く2番目の多さだ。

 「津軽海峡の西口には近年、小型マグロが大幅に増えている。もし漁獲枠が実質ゼロとなれば、マグロを収入源と
してきた漁師には大きな打撃」。松前さくら漁協の佐藤正美組合長は危機感をあらわにする。