「辞任遅い」「官僚全体のイメージが悪くなる」 うつむく霞が関の職員ら

東京・霞が関の財務省では、トップの不祥事を受け、職員らが硬い表情で帰路についた。

毎週水曜のノー残業デーに当たったこの日、財務省の職員らは午後6時過ぎに一斉に帰宅を始めた。
30代男性職員は「自分の仕事を全うするだけ」と言葉少な。
40代女性職員は「辞任するのが遅いですよね」と言い残し、地下鉄の改札に続く階段を下りていった。

他省庁の職員からは批判の声が上がった。「官僚全体のイメージが悪くなるのは悔しい。
省庁はセクハラに対する意識が緩いと思われかねない。
プライベートな時間でも、トップの自覚を持って見本となる行動を取ってほしい」。
セクハラ対策に取り組んできた厚生労働省の20代男性職員は苦々しげに語る。

 同じく厚労省の20代女性職員は「どこの職場もセクハラには神経を使っている。
自らの発言がどう受け取られるか、初歩的なことを考えていない状況に愕然(がくぜん)とする」と話した。

財務省では森友学園をめぐる文書改竄(かいざん)問題で、省全体のナンバー2に当たる
国税庁長官の佐川宣寿(のぶひさ)氏が辞任したばかり。
ある中堅の国税庁男性職員は「トップとナンバー2が続けて辞職した衝撃は大きい。
財務省どころか、霞が関全体のタガが外れてしまわないか不安だ」と動揺を隠せない様子だった。

2018.4.18 23:32
https://www.sankei.com/affairs/news/180418/afr1804180037-n1.html