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この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!

【問題】がんと生活習慣には密接な関係があることが知られています。では、大腸がんのリスクを高める要因として、国立がん研究センターが唯一「確実」と評価している要因は何でしょうか?
(1)飲酒

(2)喫煙

(3)肥満

(4)運動

(5)感染症

正解は、(1)飲酒 です。

■「確実」に高める唯一の要因は飲酒

 日本人の死因の1位である「がん」の発症は、その人の生活習慣と密接に関わっていることが知られています。たとえば肺がんは、喫煙だけでなく受動喫煙によっても発症リスクが上がることが分かっています。胃がんの場合は、喫煙に加え、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染も発症リスクを上昇させます。

 では、男女ともに罹患率が高い大腸がんはどうなのでしょうか。

 国立がん研究センターでは、国内外の最新の研究結果を基に、日本人のがんと生活習慣との因果関係の評価を行い、ホームページで公開しています。この評価は、「データ不十分」⇒「可能性あり」⇒「ほぼ確実」⇒「確実」の順に科学的根拠としての信頼性が高くなっています(図1)。