【ワシントン、北京時事】トランプ米大統領は5日、中国からの輸入品に1000億ドル
(10兆7000億円)規模の新たな追加関税を検討する方針を表明した。知的財産権侵害を
理由にした米国の貿易制裁に対する中国の報復措置に対抗する動き。これに対し、
中国国営新華社通信は6日、「国際貿易ルールに重大に違反したやり方だ」と米国の
対応を批判した。

 知財分野で既に決めた措置を含め対中制裁は1500億ドルに膨らむ。米中両国は
対話を通じた問題解決も模索するが、双方が報復を繰り返す「貿易戦争」が現実味を
帯びてきた。

 米大統領は声明で、「中国は自らの違法行為を正すことなく、米国の農家や製造業に
被害を与えることを選んだ」と中国の報復措置を非難。米通商代表部(USTR)に対して、
通商法301条に基づく1000億ドル規模の追加関税が適切かどうかを検討し、具体的な
対象品目を特定するよう指示した。報復対象になった米国内業界の懸念を踏まえ、
パーデュー農務長官には農家の経営支援策を講じるよう求めた。(2018/04/06-11:37)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018040600254&;g=int