日本経済はすでに慢性的な人手不足に陥っているが、さらに状況が悪化するサインがあちこちに出ている。
企業は人手不足によるコスト増を価格に転嫁するのか決断を迫られそうだ。

多くの企業にとって、好景気で人が採用できないという嬉しい悲鳴にはなっていないはずだ。一連の人手不足は、
好景気ではなく、労働市場に供給される労働者の絶対数が少ないことが最大の原因である。

●いよいよ価格への転嫁が始まる?

これまで日本ではM字カーブの解消はかなり難しいと言われてきた。しかし、これほど簡単にM字カーブが解消されてしまった現実を考えると、
人手不足がいかに深刻なのかが分かる。

逆に言うと、M字カーブは、国内の労働市場に大量の労働者を供給する最後の手段であり、これを使い切ってしまうと、
高齢者くらいしか労働者として確保する人材はいなくなる。

M字カーブの解消は、いよいよ日本でも物価上昇がスタートするきっかけとなるかもしれない。

https://www.sbbit.jp/article/cont1/34726
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