テツ(15)とマユミ(14)の兄妹が保育園児の頃、母親が山田剛司(46)と再婚した。それから最悪の家庭環境になったと言っていい。山田が優しかったのは最初だけで、一緒に住むようになってからは異常なほどの厳しい折檻を受けた。
 例えば、食事中におかずをこぼしたことについて叱られ、「悪いと思うなら腕立て伏せを5000回やれ」などとムチャなことを言われた。困り果てたテツが「本当は悪いことをしたとは思っていない」と言ったところ、「それがお前の本音なんだな。性根をたたき直してやる!」と言って顔面を20数発殴られ、翌日は顔が腫れ上がって学校を休まざるを得なくなった。
 また、言い付けを守らなかったり、ウソをついたりすると、木刀で尻から血が出るまで殴られた。母親がかばおうとすると、「お前が甘やかしているから、こんなガキに育ってしまうんだ。オレの親はもっと厳しかった。鉄は熱いうちに打てだ!」などと言って、自分の行為を正当化していた。
 それより悲惨な目に遭っていたのは、テツと年子の妹であるマユミの方だった。同様に言い付けを守らなかったり、ウソをついたりすると、顔を平手で殴られたり、木刀で尻をたたかれたりしていた。山田が母親に命じて、頭を丸刈りにしたこともあった。手足を縛られて風呂の中に放り込まれたこともあった。体を高く持ち上げられて床にたたきつけられ、失神してしまったこともあった。

 「お前らはオレのおかげでメシが食えているんだ。オレの言うことを聞くのは当然だ!」
 山田は家族の前で、王様のように振る舞っていた。テツとマユミには学習机を与えず、廊下やリビングの床で勉強するように命じていた。寝るときも玄関の廊下などに布団を敷かせて寝かせていた。
 それから2年後、母親との間に年の離れた弟が生まれると、その子供だけは溺愛し、テツとマユミには弟の面倒を最優先で見るように強要した。2人は弟をかわいがることで、継父の暴力から逃れようとし、常に顔色をうかがっていた。そんな下地の中で、おぞましい事件が起きるのである。
やがてテツとマユミは成長し、中学へ入学した。マユミは初潮を迎え、めっきり女らしくなった。すると、山田の見方が“女”に対するそれに変わっていった。
 山田は「弟の面倒を見なかった」などと言い掛かりをつけ、罰と称してマユミの乳房を揉んだり、パンティーの中に指を入れるといったイタズラをするようになった。それでも殴られるよりはマシと耐えていたが、中2の夏、ついに継父の山田によって処女を奪われることになった。

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