中国の憲法が改正され、国家主席と副主席の任期の制限が撤廃される中、17日、全人代=
全国人民代表大会で、習近平国家主席が再選され、国家副主席には、汚職の摘発を通じて
これまで習近平主席への権力集中を支えてきた王岐山氏が選出され、今後中国の重要政策に
深く関わるものと見られます。

中国の北京で開かれている全人代は17日、全体会議を開き、共産党内であらかじめ決められた
人事案に沿って、習近平国家主席を、向こう5年間の2期目となる国家主席に選出しました。
投票結果は、賛成が2970票、反対が0票でした。

続いて、国家副主席には習主席の盟友とされ、これまで汚職摘発の陣頭指揮を通じて権力の
集中を支えてきた王岐山氏を選出しました。任期は5年間ですが、今月11日の全人代で憲法が
改正され、国家主席と副主席の任期を2期10年までとしていた制限が撤廃されたため、
制度上、2人は無期限に主席と副主席にとどまることが可能です。

中国で、国や政府の要職は通常、中国共産党の指導部のメンバーが兼務しますが、
69歳の王氏は、去年秋の共産党大会で、68歳以上は引退するという慣例に従う形で指導部を
退いていて、国家副主席に選出されるのは極めて異例です。

習主席の信頼が厚いとされる王氏は、これまでの経歴から金融や対米関係にも詳しく、今後、
経済や外交など重要政策に深く関わり、大きな影響力を発揮すると見られています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180317/k10011368991000.html