1988年3月5日にスタートした大阪・朝日放送(ABC)の看板バラエティー番組「探偵!ナイトスクープ」(金曜
午後11時17分、関西ローカル)の初代プロデューサー・松本修氏(68)と、現プロデューサー・奈良井正巳氏
(49)が5日、大阪市内の同局で取材会を開いた。

関西を中心に絶大な人気を誇る同番組は。探偵が視聴者のどんな依頼も調査する、視聴者参加型バラエティーだ。
松本氏は番組開始時について「(初代局長の)上岡龍太郎さんの当意即妙さを生かしたトーク番組が、できるのでは
ないかと思った」と振り返った。

今でこそ、司会者がVTRに対してコメントする番組は多いが「30年前の日本に、司会者にVTRでプレゼンする番組
はなかったはずだ。それに本音でズバズバ言える人は、上岡さんか横山やすしさんくらいだった。フジテレビの『とく
ダネ!』を作ったプロデューサーも『上岡さんの代わりに、小倉(智昭)さんにプレゼンする形を作った』と告白してきた。
こういう形をスタンダードにした大河の一滴となったことを誇りに思っている」と胸を張った。

上岡さんの芸能界引退を受けて、2代目局長に就任した俳優・西田敏行(70)は番組中、たびたび涙を流すことで
知られる。

松本氏が「スタッフが泣いてくれといったことはない。桂小金治以来の涙のスタイルをテレビに持ち込んだ人」と語ると、
奈良井氏も「もともと涙を流しやすい人だったそうですが、お年もあって最近は特に涙もろい。(出演者が集まる)前室
に今日のテーマってのが貼ってあるんですが、それを見ただけで涙ぐんでる時もある。1回で3本の依頼を放送します
が、泣かずに帰る日は少ないです」と笑った。

また、奈良井氏は今後の番組について「一般依頼者の熱い思いが根本なので、これを裏切らないようにしたい。(30年
で)家族の関わり方や問題は変わってきてますけど、それに寄り添っていれば番組もどんどん新しくなる。普通の番組
では取り扱いにくいことも『ナイトスクープ』では向き合っていきたい」と誓った。

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