三重県伊勢市の伊勢神宮内宮近くに来年夏、市がムスリム(イスラム教徒)の礼拝場所をつくる。アジアのイスラム圏からの
観光客増加に対応するため。市の担当者は「礼拝場所を探す不自由なく、伊勢観光を楽しんでもらいたい」と話す。

 礼拝場所は、内宮や周辺の観光施設に近い観光案内所の一部を改修してつくる。約3メートル四方で、床に礼拝用マットを敷き、
天井にはメッカの方向を示す表示をする。手足を清める洗い場も取り付ける。改修費用は、数百万円の見込み。

 市内の公共施設への礼拝場所設置は初めて。礼拝に使わない時は、ムスリム以外の旅行者も授乳などで利用できるようにする。

 アジアのイスラム圏から伊勢市を訪れる人は増加傾向にある。市によると、伊勢市駅観光案内所を訪れたインドネシア人は
2016年15人、17年62人。マレーシア人は16年110人、17年131人だった。(荻野好弘)
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