今月13日に収監されたロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン)副会長(63)=日本名・重光昭夫=が日本のロッテホールディングスの
代表権を返上したことで、1948年の創業以来初めて、日本人が事実上ロッテのトップに立った。
ロッテホールディングスは韓日両国のロッテの支配構造の頂点にある企業だ。辛東彬氏は韓国ロッテ
グループ会長も務めている。

 ロッテホールディングスは同日、東京で開いた取締役会で辛東彬氏の代表権返上を承認したと発表した。
これにより、辛東彬氏と共に代表取締役のポストにあった佃孝之社長(74)は、単独で代表取締役を務める。
辛東彬氏はロッテホールディングスの取締役と副会長のポストは維持する。辛東彬氏の父親である辛格浩
(シン・ギョクホ)総括会長(95)=日本名・重光武雄=は1948年に日本にチューインガムメーカーの
ロッテを設立以降、韓日双方でロッテグループとして経営を拡大。15年7月からは辛東彬氏が両国のロッテを
代表してきた。韓国ロッテは「韓日両国のロッテによる協力関係が弱まることになる」との立場を示した。

 これまで辛格浩氏と辛東彬氏は韓日のロッテを同時に支配してきた。
韓国ロッテは辛東彬氏に
報告すれば、意思決定を受けることができた。しかし、今後は韓国ロッテの系列会社約90社の経営判断を
佃社長ら日本のロッテホールディングスの取締役会に諮らなければなくなった。日本のロッテホール
ディングス→ホテルロッテ→韓国のロッテ系列企業という支配構造となっており、日本のロッテが韓国
ロッテを支配しているためだ。
 辛東彬氏は持ち株会社の設立とホテルロッテの上場でこうした支配構造を緩和しようとしたが、ホテル
ロッテの上場は実現できなかった。辛東彬氏は昨年10月に発足した持ち株会社「ロッテ持株」の株式10.5%
を保有する筆頭株主だが、ホテルロッテなど日本のロッテが支配する系列会社による合計持ち株は20.7%
で辛東彬氏を上回る。ソウル・蚕室にある123階建ての「ロッテワールドタワー」を運営するロッテ物産も
株式の57%を日本のロッテホールディングスが保有している。

 辛東彬氏による日本のロッテホールディンスに対する支配も危うくなった。辛東彬氏はこれまで
ロッテホールディングスの株式の過半数を握る社員持ち株会や関連企業の支持を土台として、支配力を
行使してきた。

http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2018022201626