アメリカのトランプ大統領は議会に提出する「経済報告」で、日本の自動車市場には非関税障壁が存在するとして自国の自動車メーカーの参入が妨げられていると指摘し、改めて強い懸念を示しました。

トランプ大統領は21日、「経済報告」を公表し、通商政策をめぐっては、世界の貿易は市場の機能をゆがめる、中国のような国の影響によって、緊張が高まっていると批判しました。

また、日本との貿易についても言及し、「さまざまな非関税障壁によって日本の自動車市場への参入が妨げられていて、アメリカ製の自動車や自動車部品の売り上げは低迷したままだ」と指摘して、改めて強い懸念を示しました。

トランプ政権は、去年3月に取りまとめた「貿易障壁報告書」でも、日本に自動車分野の市場開放を求め、日本独自の安全基準などが参入を妨げる障壁になっていると訴えています。

ただ、日本としては、海外から輸入される車の関税をすでに撤廃しているうえ安全基準などは国際的な基準にのっとっていて、貿易の障壁にはなっていないと反論しています。

トランプ大統領は、ことし11月に議会の中間選挙を控え、中国を中心に貿易の不均衡の是正を求める姿勢を強めていて、各国はアメリカの通商政策の行方を注視しています。 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180222/k10011338531000.html