サムスン、有機EL4割減産 iPhoneX減速で

【ソウル=山田健一】韓国サムスン電子は有機ELパネル工場の稼働率を当初計画の約6割の水準に落とす。

有機ELパネルを独占供給する米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhoneX(テン)」の減産に対応する。iPhoneXの
生産調整は半導体メモリーの価格を押し下げるなど、関連部品の生産計画などにも影響が広がってきた。

グループのサムスンディスプレーが韓国中部の忠清南道・湯井で手がける有機ELパネル生産(1〜3月)は、
アップル向けを2000万台分以下にする方向だ。従来計画は4500万〜5000万台分だった。4〜6月は今後詰めるが、
1〜3月を下回る可能性がある。

有機ELパネル工場の稼働率は全体で6割、アップル向けに限れば5割以下に落ちる。サムスンは中国メーカーなどへの供給増で
補う考えだが「簡単ではない」(韓国のアナリスト)。このため、2018年上期のパネル事業損益は前年同期と比べて減益になる見通しだ。
iPhone特需を見込んだ2017年の設備投資は13兆5千億ウォン(約1兆3500億円)に膨らんだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27093780Z10C18A2MM8000/