トランスジェンダー女性が授乳可能に、初の科学的研究


乳の分泌を誘発するホルモンを使ってトランスジェンダー女性が授乳できるようになったとする
初の科学的な臨床研究結果が、医学誌に発表された。
ただ、乳の栄養価や子どもの安全面については、さらなる研究が必要だと専門家は指摘している。

報告によると、このトランスジェンダー女性は6年間にわたって女性化ホルモン療法を受けていたが、
性器や胸の手術は受けていなかった。
パートナーの女性が妊娠したものの授乳する意思を示さなかったため、「生まれてくる乳児の
最初の栄養源となる役割を自分が担いたいと希望し」医学的アドバイスを求めたという。

 このトランスジェンダー女性は、卵胞ホルモンのエストラジオールや黄体ホルモンの
プロゲステロンなど、乳の分泌を誘発するホルモンを使った療法を継続する一方、
搾乳器を1日3回、5分ずつ両胸に使用するよう指導された。

 さらに、乳の分泌量を増やす用途外の効果を求めて吐き気止めの薬ドンペリドンを
カナダから取り寄せ、使用した。ドンペリドンは、心不全を誘発する懸念を米食品医薬品局
(FDA)が指摘し米国では認可されていない。

授乳される乳児へのリスクも分かっていない。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180216-00000064-jij_afp-int