青森)「酸ケ湯」は「青森市」の積雪?
https://www.asahi.com/articles/ASL2156V5L21UBNB00H.html

「なんで酸ケ湯で雪を観測するんだ」。
本格的な雪シーズンを迎えると、青森地方気象台にはこんな苦情電話が
寄せられることがある。全国屈指の豪雪地である酸ケ湯の積雪量をメディアが
「青森市の」と伝えることで、市街地の降雪量と受け取られることを
嫌った一般市民からの苦情という。
全国の豪雪地の中で、なぜ酸ケ湯が取り上げられやすいかを調べると、
理由がいくつか見えてきた。

酸ケ湯の積雪量が350センチに達した1月29日。
大阪市西成区から酸ケ湯温泉へ旅行に来ていた主婦の西原三智さん(51)は、
自身の背丈をはるかに上回る雪の壁を写真に収めながら、
「青森市と言えばこのイメージですね」。大阪でも冬の酸ケ湯の様子が報道されているという。

一方、酸ケ湯温泉の担当者は「メディアの方には『積雪は市中心部とは
まったく別です』と伝えているのですが……」と苦々しく語る。
「酸ケ湯の積雪が市全体のものと思われ、観光客が雪を避けようとすれば、
他の宿泊施設にも影響がある」と懸念する。