メキシコでテキーラ原料のアガベ不足が深刻化 世界的人気が裏目に
メキシコのテキーラ生産中心地、西部ハリスコ州が、ニューヨークから東京に至る幅広いテキーラ人気を反映した、深刻な原料不足に悩まされいる。
テキーラの原料アガベ・テキラーナは、青みを帯びた鋭い葉が特徴の多肉植物で、この2年で価格が6倍に跳ね上がった。
これにより、小規模な酒造メーカ―の利益を圧迫するだけでなく、大規模メーカーも原料不足の直撃を受ける恐れが出ている。
十分に成長したアガベの不足を補うため、まだ成長途中の若いアガベを使わざるを得なくなった──。
アマチタン村近郊で、テキーラ向けにアガベを加熱する大きな金属製オーブンの前にいた農家の男性は、そう語る。アガベは、成長するのに7─8年かかる。
この男性は、若い原料を使っていることを取引先に知られたくないと、氏名の公表を拒んだ。
若いアガベを使うと、生産できるテキーラ量が減る。
このため、供給が限られている中で、より多くのアガベを前倒し収穫しなければならず、悪循環に拍車がかかる。
「他に使えるものがないから、彼ら(メーカー)は4年ものを使っている。自分が売ったのだから、確かだ」と、メキシコ中部グアナフアト州の生産者マルコポーロ・マグダレノさんは言う。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/post-9463_1.php
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