絶滅危惧種の冬鳥トモエガモがこのほど、兵庫県姫路市太市中の桜山貯水池に一時飛来した。越冬のための渡りの途中とみられ、雄の顔は渦を巻くともえ模様が特徴。オシドリ
やミコアイサなどの水鳥とともに、冬の装いを競うように水面で揺れていた。

 体長40センチほどでカモ科の仲間では比較的小さい。雄の顔は黄白色、緑色、黒色の羽が渦を巻くような柄をしている。

 環境省は、絶滅の恐れが増している絶滅危惧2類に分類。県内では播磨地域などが飛来地として知られるが、近年は確認される個体数が減り、県版レッドリストはCランクに指
定した。

 貯水池に隣接する市自然観察の森によると、トモエガモ15羽が11日に飛来。今シーズンの確認は初めてで、翌日には姿を消し、別の場所へ渡ったとみられるという。

 同施設を運営する日本野鳥の会チーフレンジャー斉藤充さん(58)は「観察できるのは年に1、2回程度で珍しい。今年はあと何度来てくれるか楽しみ」と話していた。
https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201801/0010903118.shtml