破産手続き中の旅行会社「てるみくらぶ」(東京都渋谷区)の社長山田千賀子被告(67)(詐欺罪などで起訴)の自宅から、警視庁が現金
約700万円を押収していたことが捜査関係者への取材でわかった。

 破産管財人に申告していない金で、同庁は、隠し資産の疑いがあるとして、破産法違反(詐欺破産)容疑で捜査している。同庁は、
山田被告らを融資金の詐欺容疑で再逮捕した後、資産隠しの捜査を本格化させる。

 同社は昨年3月27日、東京地裁に破産申請し、破産手続きの開始決定を受けた。翌4月には、山田被告個人も破産手続きの
開始決定を受け、破産管財人が現金と預金計数百万円を回収した。

 同社の負債は、旅行代金など約151億円に上るとみられているが、昨年11月時点の資産は総額で約1億8800万円とされていた。

 破産法は、破産者の財産は裁判所が選任した破産管財人が管理すると規定しているが、山田被告は自宅で発見された約700万円について、
破産管財人に申告していなかった。同庁は、没収されないよう、現金を隠匿していたとみている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180115-OYT1T50140.html