ロシアの食品と言えば何を思い浮かべるだろうか。
度数の強い蒸留酒ウオッカに、チョウザメの卵でその希少性から黒いダイヤと呼ばれるキャビア…。
何かステレオタイプなイメージしか持たない人が大多数では。
そんなイメージを打ち破ろうと、ロシア企業の輸出促進を目的にプーチン大統領の肝いりで発足した「ロシア輸出センター」が、東京都港区で企業向けのロシア食品見本市を開いた。
 これまで中国、ベトナム、インド、アラブ首長国連邦などで同様のイベントを行ってきたが、日本では初開催。筆者も参加、試食も行ったが、そこで出てきた「ロシアの味」とは?(共同通信=太田清)

 ▽シベリアの恵み
 シベリアの大地を覆うシラカバの木。その表面に寄生して樹木の養分を吸い取るサルノコシカケ科のキノコの一種が「チャーガ」だ。
黒いこぶのような形をしたキノコで、10〜15年かけゆっくり成長し、最終的には養分を吸い尽くしシラカバを枯らせてしまうこともあるという。
 古くから糖尿病や風邪、インフルエンザ、一部のがんなどに効く民間薬として利用されており、1万本の木に1本しか見つからない貴重さから「ロシアの高麗人参」とも呼ばれてきた。
お湯で煮出して飲用するチャーガ茶のほか、エキスを抽出したシロップもある。
日本で販売する際は薬効をPRすることはせず、あくまで健康によいサプリメントとして売り出す方針だ。
 さまざまなジャムや蜂蜜も展示されていたが、驚いたのが松ぼっくりのジャム。
あんな硬いものをどうやってジャムにするのかと思ったが、春先の軟らかいものだけを使うそうで、口に入れてみるとすぐに崩れ、全く硬さを感じない。
ミネラル成分を多く含んでいてロシアでは風邪をひいた際などに食べるという。

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松ぼっくりのジャム
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