イラクのアバディ首相は9日、隣国シリアとの国境沿いで続けていた過激派組織IS=イスラミックステートの掃討作戦を完了し、イラク全土をISの支配から解放したと宣言しました。
イラク軍は、先月までにISが拠点としてきた国内のすべての町を奪還し、隣国シリアとの国境沿いに広がる砂漠地帯でISの掃討作戦を続けてきました。
アバディ首相は9日、首都バグダッドで行った演説で、「イラク軍はシリアとの国境を完全に管理下に置き、ここに対IS作戦が完了したことを宣言する」と述べ、およそ3年半に及ぶISとの戦闘に勝利したと宣言しました。
ISは3年前、イラク第2の都市モスルを制圧し、勢力を一気に拡大してシリアにまたがる広大な地域を支配下に置きましたが、ことし7月にモスル、10月には「首都」と位置づけていたシリア北部のラッカを失い、急速に弱体化しています。
ただ、先月には、バグダッドの郊外で2人組の男が銃を乱射して17人を殺害した事件でISが犯行を主張するなど、住民に紛れて国内に潜伏する戦闘員もいると見られ、テロの脅威は依然、残ったままです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171210/k10011253151000.html
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