過疎高齢化が進む地域で、2000年ともいわれる由緒がありながら寂れてしまっていた神社を
復興させた女性宮司がいる。しかも大学では生物学を専攻したリケジョ。こんな話を聞きつけ、
奈良県御所市の「葛木御歳神社」の東川優子宮司を訪ねました。
葛木御歳神社は、平安時代に従一位を賜った由緒ある古社ですが、人の手が入らない状況が
長く続いていました。十数年前までは、拝殿の床にコケが堆積し、摂社や社務所は壁が壊れ、
屋根には穴が開いているという状況でした。
現在、神社の建物や瑞垣はきれいに修復され、途絶えていた祭事も復活し、多くの人が
集まるようになりました。古くからの地元の氏子さんたちだけでなく、インターネット等を
介して縁ができた多くの人たちが共に神社を支える体制が実現したのです。
「葛木御歳神社の神域は、少なくとも1600年、おそらくは2000年の長きにわたって祈りの場で
あったと考えられています。この神社を、清浄な祈りと神祭りの場であると同時に、地域の
方々が集って縁を結び合い、神様に奉納するエンターテインメントを皆で楽しむ場、いわば
神社本来の形に戻したい。そして、神社を包む森の環境とともに千年先まで伝えたいと
考えています。賛同してくださる方を一人でも多く募り、このビジョンを実現させたいのです」
「次の千年」を見据えた神社のビジョンを語る東川さん。
ネットでの情報発信やクラウドファンディングを活用し、マーケッターとして抜群のセンスを
発揮して復興を進めてきました。しかし彼女自身はもともと神社にゆかりはなく、神社の地元の
出身でもありません。どのようにして現在に至ったのでしょうか。
続きはそーすで
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO24204430T01C17A2000000
リケジョが宮司 寂れた神社を復興させた現代の言霊力