B身体構造の違い:
男→男女では、物理的に自分に穴があって、そこに入れられる性器と体液がある。
女→男女では、 道具なり身体の部位なり入れられる物はあれど、性器は入ってこない。

この点から考えても、女にとっての女は男以下の脅威にしかならない、しかし男にとっての男は女に比べ物にならない脅威である。ただしこの違いは、性的暴力があった場合の被害者の心の傷とは断じて無関係である。
(ただ、大半の男にとって、女から性欲を向けられた場合にそれが脅威とはならない。望まない行為による精神的苦痛や社会的脅威はあっても、抵抗敵わず性被害者となる可能性はほぼ無い。)

C経験の違い:
女は不幸にも、概ね年齢が一桁の頃から、自分に向けられる性欲というものについて、自分の中で整理してきていることが多い。少なくとも、そのことについて何も知らず、気づかず、被らないまま大人になれるのはレアケースである。
男はそうではない。
下品な言い方をすれば、ずっと狩る側の性で生きてきたから、狩られる側に回るのは耐えられないのではないか。
見方を変えれば、初めて同性愛者に直面した男は、まるで〈自分がまだ子供なのに、大人の男の性の対象になりうることを知った少女〉のような、絶望的な嫌悪感を感じるのではないか。
「わたしはこの人たちにとって、そういう存在であるのだ。この、自分よりも強く大きい人たちに、そういう視線を持たれるということがあるのだ」という気付き、恐怖と嫌悪感。
その感情をうまく操れず、中には、同性愛者を攻撃してしまう人がいるのではないか。
(それはいかなる場合にも許されることではない。
しかし、被害にあったわけでなくとも、自分にそういう気持ちが向けられた時、あるいは身の回りにそういう人がいると知った時、恐怖や嫌悪感をただ覚えることは、責められることではない。)

男性は同性愛者とみれば警戒態勢を露にする人がいる。それはそれで仕方ないことだと思う。なぜなら女のように、男に対してそういった警戒心を隠しながら接することに慣れていないから。
(もちろん、だからと言って非難や侮蔑は絶対に許されない。)