2017年11月21日、今年9月にいきなり上映中止となったフォン・シャオガン(馮小剛)監督の最新作「芳華」が、来月15日から中国と北米地区で同時公開されることになった。網易が伝えた。
フォン・シャオガン監督は、北海道観光ブームを生んだ「狙った恋の落とし方。」をはじめ、数々の人気作で知られる中国映画界を代表するヒットメーカー。その最新作「芳華」はもともと、中国で
9月29日から公開予定だったのだが、その5日前に慌ただしく延期発表されるという事態が発生し、世間を騒がせた。「お蔵入り」もささやかれていたこの映画が、来月15日から中国と
北米地区で公開されることが明らかになった。
フォン監督は21日、公開に向けて「芳華」が「中国当局にズタズタにされているのではないか」というネットユーザーからの不安の声に対し、「1秒たりとも削除されていない」と回答している。
「芳華」は1970?80年代を舞台に、共産党傘下の芸術団(文工団)に所属する団員たちの青春、運命に翻弄(ほんろう)される姿を追う作品。これまで描かれることが少なかった中越戦争を
取り上げ、予告映像を見るとかなり残酷なシーンもリアルに描かれている。中国では中越戦争に従軍した退役軍人がここ数年、退役後の待遇に不満の声を上げる事例も頻発しており、
このため世論の盛り上がりを恐れて上映延期になったのではないかと言われていた。
自身も芸術団出身のフォン監督にとって、青春を振り返る意味でも思い入れの深いこの作品。米映画誌「バラエティ(Variety)」では、「革命歌とダンスと青春の希望により、歴史になりつつある
中国の一つの年代を見せた絵巻。最もピュアで美しく、かつ残酷な手法によって、人生で最高に輝かしい青春時代を語っている」と紹介している。(翻訳・編集/Mathilda)
http://www.recordchina.co.jp/b220129-s0-c70.html