衆院選で複数の野党系候補が競合した227選挙区について、野党系候補の得票を足し合わせると、64選挙区で与党候補の得票を上回ることが、読売新聞の試算でわかった。

 東京ではこうした例が特に目立ち、自民が勝った19選挙区のうち14選挙区で野党系候補の合算票が与党候補の得票を上回った。

 今回の試算では、民進党出身者が所属する立憲民主党と希望の党に加え、民進党出身の無所属候補ら、共産党、社民党――の間で候補者が一本化されたと仮定し、各選挙区の野党系候補の得票を合算した。
民進党が昨年7月の参院選で共産、社民、生活(現・自由党)と連携し、改選定数1の1人区(計32選挙区)で候補を一本化して11勝を挙げたことを踏まえた。

 自民、公明両党の候補に対し、複数の野党系候補が挑む構図となったのは227選挙区。
実際の選挙では、このうち184選挙区で与党候補が勝利し、与党の勝率は8割以上に達した。
しかし、試算では64選挙区で野党系候補の合算票が与党候補の得票を上回った。

中略

ただ、野党共闘を巡っては「政権をどの党に託すかが問われる衆院選で、理念や政策が異なる党と選挙協力を行うのは野合だ」(自民党幹部)との批判もつきまとう。
このため、今回の衆院選で仮に野党系候補の一本化が実現したとしても、「野合批判」を受けるなどして、合算した得票には届かなかった可能性もある。

野党票、乱立64選挙区で与党上回る…読売試算
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12213-20171024-50078/