サンマの深刻な不漁のため、東京都内で17日にある「目黒のさんま祭」で、提供するサンマの確保ができなくなった気仙沼市の市民有志でつくる
「目黒のさんま祭気仙沼実行委員会」は15日、気仙沼漁港で昨年水揚げされた冷凍サンマを使う方針を決めた。今年で22回目を数える祭りで、冷凍の提供は初めて。

 気仙沼漁港で水揚げされた5000匹を炭火焼きで焼いて無料提供する計画だった。今月3日以降、気仙沼漁港に水揚げがない上に今週もサンマ船の入港が見込めず、
今年取れたサンマは諦めた。北海道産も検討したが、(1)今年は型が小ぶり(2)気仙沼ブランドを徹底する−との理由で冷凍サンマの使用に踏み切った。

 実行委員会の梅津覚太郎委員長(68)は「東日本大震災の支援に対する恩返しであり、中止にはできない。苦渋の決断だ」と話した。

 気仙沼漁港は2016年のサンマ水揚げ量が本州3位(全国4位)。今季の水揚げ量は不漁だった昨季の同時期より50トン少ない186トンにとどまる。

 気仙沼市では不漁の影響で、市魚市場前の海鮮市場「海の市」で開催予定だった「海の市サンマまつり」が中止となった。
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