先達て行きつけの居酒屋で30代の自衛隊員と偶然隣り合った。
時期が時期だけにいろいろ意地悪な質問をしたが、そこで助け舟を出したママさんの「あなたは悪くない。会社が悪い」の言葉に思わず笑ってしまった

▼彼が自衛隊に入ったのは、憲法9条の下「専守防衛」で日本が攻撃されない限り何ら戦争の心配もなく、一方で災害救助でみんなに感謝される安定した特別職の国家公務員だったからだ

▼それが途中から経営者になった安倍政権が突然方針を変え、米軍に追従してどこにでも戦争に出向き、命の奪い合いもする危険な会社にしたのだから、確かにそれは言い得て妙だ

▼その危険性を浮き彫りにしたのが南スーダンPKOだ。
安保関連法による初の駆け付け警護で派遣された自衛隊員が命の危険に遭い、稲田防衛相の日報隠ぺい問題として追及された

▼今や危ない職業の上に雇用の好転も加わり、若者の“自衛隊離れ“や防衛大卒の任官拒否が相次いでいるという

▼15年の世論調査で自衛隊の存在目的は82%が主任務外の「災害救助」と答え、主任務の「国の安全確保」の74%を上回った。自衛隊はやはり平和外交に徹する「専守防衛」に戻し、「災害救助」を法的にも主任務にさせるべきだ。あくまで災害救助なら石垣進出も歓迎され反対はないだろう。(上地義男)

http://www.y-mainichi.co.jp/news/32246/